ゾウムシ(象虫)
コウチュウ目(鞘翅目)ゾウムシ上科(Curculionoidea)に分類される昆虫の総称。狭義にはゾウムシ科・オサゾウムシ科などを指す。
特徴
- 名前の由来である、頭部前方が細長く突起した「象の鼻」のような口吻(こうふん)が最大の特徴。体長は20〜40mmほどで、草食性。
- この口吻は、植物組織に穴を穿って産卵するのに適応した器官。成虫が口吻で穿った穴に産みつけた卵から孵化した幼虫が、そのまま穿孔生活に移る種が多い。
- 幼虫の頃は脚がなくウジ虫状の姿をしている。
種数
種名のあるものだけで日本国内に1000種以上、全世界では約6万種ともいわれる。多種多様な甲虫類の中でも特に大きなグループの一つ。
生態・食性
種によって食の好みが異なり、葉を積極的に食べるものもいれば、茎や果実を好むものもいる。多くは森・林・草原に生息するが、穀物の貯蔵庫に棲みつく種もいる。
農業害虫の例
コクゾウムシは体長2mmほどの小型のゾウムシで、前翅に小さな4つの点がある。世界中に分布し、貯蔵した米を食い荒らす害虫として知られる。
オトシブミとの関係
葉を巻いて揺籃(ようらん)を作ることで知られる「オトシブミ」は、一般的な「ゾウムシらしい」体型(長い口吻)をしていないものの、広義のゾウムシ上科に含まれる。体型の違いを超えた分類上のつながりがある点が興味深い。