GHQ

連合国軍最高司令官総司令部(General Headquarters, the Supreme Commander for the Allied Powers)。第二次世界大戦後、ポツダム宣言の執行のため日本を占領統治した連合国側の機関。

設置から廃止まで

1945年8月14日、トルーマン大統領がダグラス・マッカーサー元帥を連合国軍最高司令官(SCAP)に任命。8月30日にマッカーサーが厚木飛行場に到着し、9月2日に東京湾上の戦艦ミズーリ号で降伏文書の調印が行われた。同年10月2日、東京にGHQ本部が設置され、占領統治が本格化した。1951年、朝鮮戦争をめぐりマッカーサーがトルーマン大統領と対立して解任され、M・B・リッジウェーが後任となった。1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約(日本国との平和条約)の発効とともにGHQは解体された。

組織構成

参謀部(General Staff Section)がG1(人事)・G2(情報)・G3(作戦)・G4(後方)に分かれ、幕僚部(Special Staff Section)は民政局(GS、政治行政全般)・経済科学局(ESS、財閥解体など経済行政)・民間情報教育局(CIE、教育・宗教・文化財政策)・天然資源局(NRS、農地改革)など約14部局で構成された。

主要政策: 五大改革指令

婦人参政権の実現、労働組合法の制定、教育制度改革(6・3・3・4制導入)、治安維持法廃止など圧政的法制度の撤廃、財閥解体・農地改革による経済民主化を柱とする「五大改革指令」を占領初期に発した。ほか非軍事化、憲法改正、戦犯逮捕、公職追放なども実施した。

国語国字政策への関与

教育・文化政策を担当したCIEの要請により、1946年にアメリカ教育使節団が来日。同年提出された報告書の第2章「国語の改革」は、漢字・ひらがな・カタカナを廃止しローマ字のみとすることを勧告した(ローマ字運動も参照)。

この勧告の妥当性を検証するため、1948年にCIEの指示で「日本人の読み書き能力調査」が実施された。日本側は林知己夫・柴田武・野元菊雄らが調査設計・分析を担当し、報告書『日本人の読み書き能力』は非識字率を1.7%と結論づけた。日本人の識字率がすでに高いというこの結果は、ローマ字化の必要性を主張する根拠を弱め、実際の国語改革は漢字を全廃するのではなく制限する路線(歴史的仮名遣いから現代かなづかいへの移行、当用漢字表の制定)に落ち着いた。

出典

作成日時: 2026-08-14 21:43 / 更新日時: 2026-08-14 21:55