バンドギャップ

固体中で電子が存在できない禁制帯のエネルギー幅。価電子帯(valence band、電子が原子に束縛されて化学結合を担っている帯)の上端と、伝導帯(conduction band、電子が結晶内を自由に動ける帯)の下端との間のエネルギー差を指す。 #electronics #materials-science

電気伝導との関係

  • 価電子帯の電子を伝導帯まで励起できれば、その電子(と価電子帯に残る正孔)が電流を運ぶキャリアになる
  • 熱・光・電圧などのエネルギーがバンドギャップを超えれば電子は伝導帯に移れる
  • バンドギャップがない(価電子帯と伝導帯が重なる)のが金属、大きすぎて常温では実用的に電流が流れないのが絶縁体、その中間で外部からのエネルギーにより伝導性を制御できるのが半導体、というのが大まかな分類

半導体材料ごとの違い

半導体材料はバンドギャップの大きさによって特性が変わる。バンドギャップが広いほど絶縁破壊電界強度が高くなる傾向があり、高耐圧・高温動作に向く。

  • シリコン(シリコン): 約1.1 eV
  • 窒化ガリウム(GaN): 約3.4 eV(ワイドバンドギャップ半導体)
  • ダイヤモンド(ダイヤモンド半導体): 約5.47 eV(ウルトラワイドバンドギャップ半導体)

半導体全般のバンドギャップはおおむね0.5〜3.5 eV程度の範囲に収まるとされ、この範囲の広さがそのまま用途の違い(低耐圧・省電力向けか、高耐圧・高温動作向けか)につながる。

半導体の中での位置づけ

半導体を導体・絶縁体と区別する基準であり、材料ごとの特性差を決める基礎概念。

出典

作成日時: 2026-08-14 05:39 / 更新日時: 2026-08-14 05:54