名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)ランサムウェア事案(2023年)
名古屋港のコンテナターミナルを一元管理する「名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)」がランサムウェア被害を受け、港湾物流機能が停止した事案。攻撃者集団LockBitによる犯行とされる。
経緯
2023年7月4日午前6時30分ごろ、障害の発生が確認された。同日朝、職員が出社しコンテナ重量の計測機器の不具合に気づいたことで発覚。プリンターから約100枚の英語の脅迫文が勝手に印刷されており、冒頭には「LockBit Black Ransomware」と記載されていた。
調査の結果、リモート接続機器の脆弱性が悪用され不正アクセスを受けたとみられ、データセンター内のNUTS全サーバーが暗号化されたことが確認された。
影響と復旧
障害によりコンテナの搬出入作業が一時中止された。システムが復旧し全ての作業を再開できたのは7月6日18時15分で、全面復旧までおよそ3日を要した。ログまで暗号化されており、感染経路の特定は難航した。
LockBitについて
LockBitは「サービスとしてのランサムウェア(RaaS)」を採用する主要な攻撃者集団のひとつで、データ暗号化と情報暴露を組み合わせた多重脅迫の手口を取る。
国内ランサムウェア被害事例の中での位置づけ
リモート接続機器の脆弱性が侵入経路になった点は半田病院や小島プレス工業の事案と共通する。企業単体ではなく港湾インフラという社会基盤が止まった点が特徴的。
出典
- ランサムウエアによる名古屋港のシステム障害についてまとめてみた - piyolog
- 名古屋港のランサム被害、約3日で復旧もログまで暗号化され感染経路はいまだ不明
- 名古屋港の活動停止につながったランサムウェア攻撃~今一度考えるその影響と対策 | トレンドマイクロ