国語調査委員会
明治期に日本語の国語政策を検討するために設置された文部省の機関。
設置経緯
明治期、民間で国語問題・国字改良を求める運動が盛り上がったことを受け、政府がこれに対応する形で発足した。1900年(明治33年)4月に前島密ら7人の国語調査嘱託委員が任命されたのが始まりで、1902年(明治35年)3月に官制化され、加藤弘之を委員長、上田万年を含む委員12人からなる正式な「国語調査委員会」となった。
目的・調査項目
「普通教育における目下の急務に応ずる」ため、漢字の制限や字音仮名遣の改定などを調査することを目的とした。具体的には表音文字の採用(発音式仮名遣いやローマ字運動も参照)、言文一致体の実行、国語の音韻組織の調査、方言調査による標準語の選定などを扱った。送仮名法や漢字要覧、「仮名遣及仮名字体沿革資料」などの成果を発表したほか、1906年(明治39年)には全国方言調査に基づく「口語法調査報告書」「口語法分布図」を刊行し、方言の実態を初めて科学的に明らかにした。
その後
1913年(大正2年)に廃止され、1921年(大正10年)に臨時国語調査会へ引き継がれた。臨時国語調査会も1934年(昭和9年)に廃止され、国語審議会へと引き継がれている。