窒化ガリウム(GaN)

ガリウムと窒素の化合物半導体(III-V族化合物半導体)。元素記号 GaN。バンドギャップが約3.4 eVとシリコン(約1.1 eV)より広く、SiC(炭化ケイ素)と並ぶ代表的な「ワイドバンドギャップ半導体」に位置づけられる。 #electronics #materials-science

特性

  • 電子移動度が高い(1200 cm²/Vs超)ため、スイッチングを高速化しやすい
  • バンドギャップが広い分、より高い電圧・電界・温度でも絶縁破壊しにくい
  • 上記の特性から、シリコンより小型・軽量かつ低損失な電力変換デバイスを実現しやすい
  • 高い接合温度でも性能劣化が少なく、冷却の要件を抑えられる

用途

コンセントアダプタなどの民生機器から、データセンター電源、送電網・通信インフラ、自動車のパワーエレクトロニクス(電気自動車の電力変換など)まで幅広く使われる。青色LED・青色レーザーの材料としても知られる。

他の半導体材料との位置づけ

パワーエレクトロニクス用途では、シリコン・SiC(炭化ケイ素)・GaNがそれぞれ異なる強みを持つ。シリコンは低コストな低耐圧用途で依然として経済的な選択肢であり、SiCは1200V超級の高耐圧システム(電気自動車のトラクションインバータなど)に強い。GaNはその中間から高周波領域で強みを発揮する。さらにバンドギャップが広いダイヤモンド半導体(約5.47 eV)は、GaNやSiCを上回るウルトラワイドバンドギャップ材料として研究段階にある。

半導体の中での位置づけ

シリコンより広いバンドギャップを持つ「ワイドバンドギャップ半導体」の代表例。高耐圧・高周波のパワーエレクトロニクス向け。

出典

作成日時: 2026-08-14 05:39 / 更新日時: 2026-08-14 05:54