ワンクリック配信停止 (RFC 8058)

メールのヘッダーだけで購読解除を完結させる仕組み。ユーザーがメールクライアント上の「配信停止」ボタンを押すと、メール本文中のリンクを開かせるのではなく、クライアント(Gmail/Yahoo等)側が裏側で直接HTTP POSTリクエストを送るだけで処理が完了する。

ヘッダーの構成

  • List-Unsubscribe — 配信停止用のURLを指定する(以前からある古いヘッダー)。
  • List-Unsubscribe-Post — このURLがワンクリックPOST方式に対応していることを示す。値はList-Unsubscribe=One-Click固定。

この2つのヘッダーが揃っていて初めて、メールクライアントは確認画面を挟まずに1クリックで配信停止処理を実行できる。

セキュリティ上の要件

Gmailは、List-UnsubscribeList-Unsubscribe-Postの両ヘッダーがDKIM署名でカバーされていない場合、ワンクリック機能を有効にしない。署名対象に含めておかないと、中間者によるヘッダー改ざんで意図しない配信停止・スパムを誘発できてしまうため。

Gmail/Yahooでの必須化

2024年2月以降、Google・Yahoo・Microsoftは一括送信者要件の一部として、1日5,000通以上送信する送信者にRFC 8058対応を義務付けている。配信停止リクエストは48時間以内に処理する必要がある。対象はプロモーション・商用メールのみで、注文確認などのトランザクションメールには要求されない。

メール送信者認証の中での位置づけ

DMARC/BIMIがドメインのなりすまし対策であるのに対し、こちらは受信者側の利便性・エンゲージメント指標(スパム報告率の抑制)に関わる運用ルール。Gmail/Yahooの一括送信者要件では両系統がセットで要求されている。

出典

#email #rfc #deliverability

作成日時: 2026-08-15 23:41 / 更新日時: 2026-08-15 23:41