フタバスズキリュウ(Futabasaurus suzukii)

#paleontology #dinosaur #japan

後期白亜紀(約8500万年前、サントニアン期)に日本近海に生息していた首長竜(プレシオサウルス類)。分類上は爬虫綱・双弓亜綱・鰭竜類・首長竜目・エラスモサウルス科に属する。

発見の経緯

1968年10月、福島県いわき市の双葉層群という地層で、当時高校生だった鈴木直氏が発見した。名前は発見地の地層名「双葉」と発見者の姓「鈴木」を組み合わせたもの。

首を除く全身の約70%に相当する骨格がほぼ完全な形で保存されていた、非常に稀な標本(模式標本番号NSM PV15025)。

学術的な意義

比較対象となる標本が少なかったため長らく新種と断定できずにいたが、発見から38年後の2006年、国立科学博物館の研究チームによりようやく新属新種として正式記載された。

日本国内で初めて化石が発見された首長竜であり、日本産のプレシオサウルス類として唯一学術的に有効な分類群とされる。それまで「日本列島は大陸に比べて面積が小さく、首長竜や恐竜のような中生代の大型爬虫類の化石は出ない」と考えられていた定説を覆し、以後日本各地でのアマチュア・専門家による化石発掘が盛んになるきっかけとなった。

形態的特徴

全長は推定約7メートル(文献によっては6.4〜9.2m、体重3〜4トンとの推定もあり)。目と鼻の間の距離が離れている、脛骨が長い、鎖骨と間鎖骨の接合部の形状、などが識別点。

展示・その他

模式標本は国立科学博物館(東京)に保管、化石のレプリカはいわき市石炭・化石館に展示されている。

1980年公開の映画『ドラえもん のび太の恐竜』にも登場し、「ピー助」という名でのび太に育てられる元ネタになったとされる。

出典

作成日時: 2026-08-10 12:31 / 更新日時: 2026-08-10 12:43