フレックスタイム制
一定期間(清算期間)における総労働時間をあらかじめ定めておき、労働者がその枠内で各日の始業・終業時刻を自主的に決定して働く制度(労働基準法32条の3)。
裁量労働制や事業場外みなし労働時間制が「みなし労働時間」で賃金計算するのに対し、フレックスタイム制は実労働時間ベース。柔軟なのは「いつ働くか」だけで、働いた時間はきっちり数える。清算期間を平均して週の法定労働時間(40時間)を超えた分は時間外労働になる。
仕組み
- 清算期間: 従来は1か月が上限だったが、働き方改革関連法(2019年4月施行)で最長3か月に延長された。月をまたいだ繁閑調整(繁忙月に多く働き、閑散月に短く働く)ができる。
- 清算期間が1か月を超える場合は労使協定を労働基準監督署に届け出る義務がある(違反は30万円以下の罰金)。また、各月ごとに週平均50時間を超えた労働時間は、その月の時間外労働として割増賃金の支払いが必要(清算期間の最後にまとめて長時間、を防ぐ趣旨)。
- コアタイム(必ず勤務すべき時間帯)とフレキシブルタイム(出退勤が自由な時間帯)を設定できるが、コアタイムの設定は必須ではない。コアタイムなしの運用がいわゆる「フルフレックス」「スーパーフレックス」。
- 導入には就業規則等への規定と労使協定の締結が必要(清算期間1か月以内なら届出は不要)。
労働時間制度の中での位置づけ
「何時間働いたか」は通常どおり管理しつつ「いつ働くか」を労働者に委ねる制度。みなし系の制度と違って対象業務の限定がなく、どんな職種にも適用できるため、ソフトウェアエンジニアの職場で最も普及している柔軟労働時間制度。