ドーピング
半導体結晶に微量の不純物原子を意図的に添加し、電気伝導性を制御する技術。 #electronics
4価のシリコンなど半導体材料に対して、価電子数の異なる原子を結晶格子中に置換させることで、伝導を担うキャリア(電子または正孔)の濃度を人為的に増やす。
ドナーとアクセプタ
- 価電子数5の不純物(リン・ヒ素・アンチモンなど)をドープ → 電子が1個余り、自由電子が多数キャリアになる。この不純物を「ドナー(donor)」と呼び、N型半導体ができる
- 価電子数3の不純物(ホウ素・アルミニウムなど)をドープ → 電子が1個不足し、正孔が多数キャリアになる。この不純物を「アクセプタ(acceptor)」と呼び、P型半導体ができる
N型・P型を接合するとPN接合ができ、ダイオード・トランジスタなどあらゆる半導体デバイスの基本構造になる。
不純物を導入する手法
- イオン注入 — イオン化した不純物をビームとして打ち込む物理的な手法。1970年代以降の主流
- 熱拡散 — 不純物を表面に供給し、高温下での拡散で内部に浸透させる化学的な手法。イオン注入より古くから使われてきた
半導体の中での位置づけ
不純物添加によって半導体の伝導性を能動的に制御する技術そのもの。N型半導体・P型半導体という2つの結果は、このドーピングという1つの操作をどちらの極性の不純物で行うかの違いにすぎない。