小島プレス工業ランサムウェア事案(2022年)
トヨタ自動車の主要取引先である小島プレス工業がランサムウェア被害を受け、トヨタ自動車の国内全工場が稼働停止に追い込まれたサプライチェーン攻撃の事案。
経緯
2022年2月26日夜、小島プレス工業がサイバー攻撃を受け、同日21時までに一部のサーバー・PC端末のデータが暗号化された。感染は同日23時頃に検知された。英文で「3日以内に連絡しなければデータを公開する」という趣旨の脅迫メッセージが確認されており、二重恐喝の手口。攻撃を行ったのは「ロビンフッド」を名乗るハッカー集団とされる。
侵入経路は、小島プレス工業の子会社が使用していたリモート接続機器の脆弱性を突かれたものと報告されている。
トヨタへの影響
2022年2月28日、トヨタ自動車は国内全14工場28ラインの稼働停止を発表した。トヨタの工場は3月2日に稼働を再開したが、小島プレス側のシステム全面復旧には数ヵ月を要した。関連コストは計約3億7500万ドルと試算されている。
自社が直接侵入されたわけではなく、取引先経由でサプライチェーン全体が止まった点が特徴的な事案。
国内ランサムウェア被害事例の中での位置づけ
侵入経路がリモート接続機器の脆弱性である点は半田病院や名古屋港の事案と共通する。単一企業に留まらずサプライチェーン全体(トヨタの国内全工場)に波及した点が他の事例と異なる。