Quickshell
QtQuick(QML)でデスクトップシェルを組み立てるためのツールキット。バー・ウィジェット・ランチャー・ロック画面・通知・OSDといった「デスクトップ環境のガワ」を、モノリシックなDEの一部としてではなくQMLで宣言的に記述して自分で組み立てる。Wayland/X11の両対応。ライセンスはLGPL-3.0 / GPL-3.0のデュアル。公式リポジトリはgit.outfoxxed.me/quickshell/quickshellで、GitHubのquickshell-mirror/quickshellはミラー。本体はC++、ユーザーが書く設定はQML。
何を提供するのか
- QMLホスト — UI・振る舞い・システム連携をすべてQMLで宣言的に書く。個別のツールを設定ファイルで寄せ集めるのではなく、1つの言語・1つのプロセスの中で完結する。
- ホットリロード — QMLを保存すると即座に反映され、シェルを組む試行錯誤のサイクルが速い。
- システム連携の組み込み — NetworkManagerとのD-Bus通信、PipeWire(オーディオミキサー)、StatusNotifierItemによるシステムトレイ、
ext-session-lock-v1(ロック画面)、ext-idle-notify-v1(アイドルタイマー)といったWaylandプロトコルを直接扱えるコンポーネント群が用意されている。Hyprlandやi3のIPCとの連携も含む。
位置づけ
COSMICのように「コンポジタからアプリまで一式」を提供する統合デスクトップ環境とは逆方向で、コンポジタはHyprlandなどに任せ、シェル部分だけを自作させるレイヤーに徹する。従来この領域はWaybar(バー)・Walker(ランチャー)・Mako(通知)・swaylock(ロック)…と用途別の独立ツールを寄せ集めるのが一般的だったが、Quickshellはそれらを単一のフレームワーク上で一貫して書けるようにする。
Omarchyでの採用
Omarchy 4 “Quattro"(2026年8月)がデスクトップシェル全体をQuickshellで書き直し、Waybar・Walker・Mako・SwayOSD・hyprlock・hypridle・swaybg・polkit-gnomeの8プログラムを単一の常駐プロセスに統合した。Omacom FoundationはQuickshellのスポンサーにもなっている。