WSTG(Web Security Testing Guide)
OWASPが公開する、Webアプリケーション・Webサービスのセキュリティテスト手法を体系化したガイド。OWASP Top 10が「どんなリスクが重大か」のランキングであるのに対し、WSTGは「実際にどうテストするか」という手順・観点を網羅する、ペネトレーションテスト実務向けの参照ドキュメント。
構成
100以上の個別テスト項目を12のカテゴリに分類している。
- Information Gathering — 対象アプリの技術的詳細の収集
- Configuration and Management Testing — サーバー・システムの設定不備の確認
- Identity Management Testing — ユーザーID管理の検証
- Authentication Testing — ログイン機構の安全性確認
- Authorization Testing — 権限のあるリソース・機能にのみアクセスできるかの確認
- 以下、Session Management・Input Validation・Error Handling・Cryptography・Business Logic・Client-side・APIのテストと続く
各テスト項目にはWSTG-<4文字のカテゴリ略号>-<連番>という安定したID(例: WSTG-INPV-05=SQLインジェクション、WSTG-ATHN-03=弱いロックアウト)が振られており、マイナーリビジョンをまたいでも変わらない。バージョンを明示する場合はWSTG-v42-INFO-02のように書く。
テストは大きく「パッシブテスト(挙動を変えずに情報収集)」と「アクティブテスト(実際に入力を送り込んで検証)」の2フェーズに分かれる。
バージョン履歴
v1.0(2004)→v2.0(2007)→v3.0(2008)→v4.0(2014、書籍版も刊行)→v4.1(2020-04)→v4.2(2020-12、現行安定版)。v5.0は2026年8月時点で開発中。
関連
- OWASP — 発行元のハブノート
- OWASP Top 10 — 「何が重大リスクか」のランキング。WSTGは「それをどうテストするか」の手順書という位置づけの違い
- ペネトレーションテスト — WSTGを実務で使う場面