熱拡散ドーピング
不純物(ドーパント)を基板表面に供給し、高温下での熱拡散によって半導体結晶内部へ浸透させるドーピング手法。ダイオード・トランジスタなど半導体デバイスの製造で古くから使われてきた。 #electronics
プロセス
- 固体・液体・気体いずれかの形でドーパント源を用意する(例: リンの気体ソースとして三塩化オキシリン POCl3 を使う)
- 850℃~1050℃程度の高温下に600~900秒程度さらし、ドーパントを表面から結晶内部へ拡散させる
- マスク材にはSiO2やSi3N4など高温に耐える膜のみが使える
制約
熱拡散は等方的に進むため、意図しない横方向への拡散(lateral diffusion)が起きやすい。これに対しイオン注入はビームを直接打ち込むため横方向の広がりを抑えやすく、より精密な制御が可能。
ドーピングの中での位置づけ
半導体基板に不純物を導入する2つの主要な手法のうち、高温での拡散現象を利用する化学的な手法。イオン注入より古くから使われてきたが、精密な濃度・深さ制御ではイオン注入に譲る。