PlaTT
株式会社エーピーコミュニケーションズ(APC)が提供する、Backstageベースの開発者ポータル(IDP: Internal Developer Portal)製品。表記は「PlaTT」("Pla" + “TT")。素のBackstageに日本の現場向けの機能とエンタープライズ向け機能、そして導入・運用サポートを乗せて商用サービス化したもの。
提供プラン
| プラン | 価格 | 対象 |
|---|---|---|
| マネージドプラン | 月額20万円(税別) | 〜50名程度の開発組織。カスタマイズ不可、標準プリセット機能のみ |
| ハイブリッドプラン | 月額20万円〜(要相談) | 50名以上の大規模組織。カスタマイズ可、新規プラグイン開発の依頼も可 |
機能
大半はBackstage由来。
- ソフトウェアカタログ(数千サービス規模の一元管理)
- TechDocsによる統合ドキュメンテーション(設計書・API仕様書をMarkdownで一元管理)
- ソフトウェアテンプレート(数クリックで標準化された環境を自動生成)
- 検索、Permission(ロールベースのアクセス制御)
- Kubernetes・GitHub・Argo CDなどとの連携
- AIアシスタント、ドキュメント検索(RAG構成)などのプラグイン
アーキテクチャ — 顧客テナントにデプロイする方式
一般的なSaaSと異なり、Backstageのリソースを顧客自身のMicrosoft Azureテナント内にデプロイする。その上でAPCはAzure Lighthouseによる委任で顧客環境を管理する。
- ロール割り当てはContributor止まり(Admin権限は持たない)
- ストレージ内の顧客データは閲覧できないよう制限
- Managed Identityのアプリケーションには明示的にホワイトリスト方式で権限を付与
「ベンダーにクラウド基盤の特権を渡さずにマネージドサービスを受けられる」という構成になっており、IDP導入時にセキュリティ部門から出がちな懸念を回避する設計。プラットフォームチームはBackstage本体のバージョンアップ追従や運用管理から解放され、テンプレート作成や機能開発といった本来の仕事に集中できる、というのが売り文句。
周辺の取り組み
- PlaTT伴走サービス — 導入PoCを短期で回す支援メニュー。NTTコミュニケーションズの事例では、Backstage + 生成AIのFAQサービス(Azure上のRAG構成)を1週間で構築したとされる。
- ちょこっとBackstage(chocotto-backstage) — APCが2023年9月にOSSとしてGitHub公開した、コマンド一つでBackstageを試せるツール。PlaTTの入口的な位置づけ。
導入事例
- 日興アセットマネジメント — 金融向けDevSecOps推進。開発者ポータル構築からテンプレート導入まで
- NTTコミュニケーションズ — Platform Engineering推進の一環でBackstage + AIのPoC
- ソフトバンク — CNAP × Backstage
出典
- 開発者ポータル “PlaTT"シリーズ | エーピーコミュニケーションズ
- PlaTT Managed Serviceの仕組み - APC 技術ブログ
- 開発者ポータル立ち上げサービス for Backstage | エーピーコミュニケーションズ
- 日本初、コマンド一つで開発者ポータルを試せる「ちょこっとBackstage」をオープンソースとしてGitHubにて公開
- Backstage導入効果がわかる事例一覧 - APC 技術ブログ