微分
関数の瞬間の変化率を取り出す操作。グラフでいえば、その点での接線の傾き。
定義 — 差分商の極限
区間での平均変化率(割線の傾き)は差分商 \frac{f(a+h) - f(a)}{h} で表せる。h を 0 に近づけると割線は接線に近づき、その極限が点 a での微分係数。
f'(a) = \lim_{h \to 0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h}
各点にその微分係数を対応させた関数 f'(x) を導関数と呼ぶ。記法はラグランジュの f'(x) のほか、ライプニッツの \frac{dy}{dx}(「微小な y の変化 ÷ 微小な x の変化」という定義の形をそのまま残した記法)がよく使われる。
直感
「位置を微分すると速度、速度を微分すると加速度」が典型例。車の速度メーターが表示しているのは、まさに位置関数の瞬間の変化率。平均時速(区間の差分商)ではなく「今この瞬間」の値を極限で定義するのが微分のアイデア。
積分との関係
微分の逆演算が積分(不定積分・原始関数を求める操作)。両者が互いに逆であることを述べるのが微積分学の基本定理で、詳細は積分側に書いた。
- 微分 = 瞬間の変化率(累積量 → 変化率)
- 積分 = 変化の累積(変化率 → 累積量)
応用
- 最適化 — 導関数が 0 になる点が極値の候補。機械学習の勾配降下法もこの延長
- 微分方程式 — 未知関数とその導関数の関係式。物理・工学のモデル記述の基本言語。ラプラス変換は微分を代数演算に変えてこれを解く道具
- 近似 — 接線による一次近似(f(a+h) \approx f(a) + f'(a)h)、テイラー展開への入り口
出典
- Defining the Derivative - Mathematics LibreTexts/03:Derivatives/3.01:Defining_the_Derivative)
- Derivatives | Precalculus - Lumen Learning