Firecracker

AWSが開発したオープンソースのmicroVM向けVMM(Virtual Machine Monitor)。LinuxのKVMを使って軽量な仮想マシンを作成・実行する。Apache License 2.0。 #virtualization #aws

性能

  • microVMの起動時間は最短125ミリ秒
  • 1VMあたりのメモリオーバーヘッドは5MiB未満
  • 単一ホスト上で毎秒最大150台のmicroVMを作成可能

設計思想

不要なデバイスやゲスト向け機能を排除したミニマリストな設計。これによりメモリフットプリントとアタックサーフェスを削減しつつ、起動時間の短縮とハードウェア利用効率の向上を実現している。

用途

AWS LambdaおよびAWS Fargateを支える基盤技術として、月間数兆回規模の関数実行を処理している。サーバーレス関数に限らず、AIコードの実行サンドボックスなど幅広いワークロードでも採用が広がっている。Cloud Hypervisorの実装コードの一部はFirecrackerの実装を参考にしている。

OCIイメージは直接扱えない

FirecrackerはVMMであり、扱うのはカーネルイメージとrootfsのブロックデバイスイメージ(ext4等)のみ。OCIイメージという概念自体を解釈する機能は持たない。OCIイメージをFirecracker上で動かすには、事前にレイヤーをrootfsのext4イメージへ変換するレイヤーが別途必要になる。代表的なアプローチ:

  • 手動変換 — コンテナのrootfsをtar化し、空のext4イメージへ展開する
  • Weave Ignite — OCIイメージのrootfsをそのままVMのrootfsとして起動する
  • firecracker-containerd — containerdのプラグインとしてFirecrackerをコンテナの分離レイヤーに使う
  • Kata Containers — containerdのdevmapperスナップショッタで、コンテナのrootfsをvirtio blockデバイスとしてVMにホットプラグする

Hypemanは、この「OCIイメージ→VM rootfs変換」レイヤーを自前で実装し、Docker互換の使い勝手を提供している。

コンテナ向け軽量VM技術の中での位置づけ

Cloud Hypervisorと並ぶ、土台となるVMM実装の一つ。

出典

作成日時: 2026-08-12 23:14 / 更新日時: 2026-08-12 23:25