MOC (Map of Content)
同じ話題領域に属する複数のノートへのリンクを集約し、見取り図(インデックス)として機能させるノートのこと。ノート本体の内容を深掘りするのではなく、「どのノートがあるか」「それぞれがどう位置づけられるか」を一望できるようにする役割を持つ。
提唱者と背景
Nick Miloが提唱した概念で、彼が2020年に体系化した個人知識管理フレームワーク「LYT (Linking Your Thinking)」の中心的な構成要素のひとつ。Nick MiloはObsidianの初期ベータテスターの一人で、LYTの実践キット「Ideaverse」を公開している。
フォルダ分類との違い
1つのノートは1つのフォルダにしか置けないが、MOCは単なるリンクの集合なので、1つのノートを複数のMOCから同時に参照できる。あるノートをどのMOCにも属させない、という選択も自由にできる。フォルダによる硬直した階層分類に対し、MOCは柔軟で重複を許容する整理法だと言える。
作成タイミング: mental squeeze point
Nick Miloは、関連するノートが増えすぎて頭の中で管理しきれなくなる瞬間を「mental squeeze point」と呼び、そう感じたタイミングで新しいMOCを作ることを勧めている。あらかじめ分類体系を設計してから書き始めるのではなく、ノートが自然に増えた結果として後からMOCを立てる、ボトムアップなアプローチ。
Zettelkasten・エバーグリーンノートとの関係
MOCという用語自体はLYT固有だが、「フォルダではなくリンクで知識を関連付ける」という発想はZettelkastenやエバーグリーンノートと共通する。原子的な個々のノート(Zettel/エバーグリーンノート)を書き貯めていく手法に対し、MOCはそれらを俯瞰する「もう一段上のレイヤー」を担うノートだと位置づけられる。
このサイトでの実例
64p.orgの/notes/コーナーでも同種の構成を「ハブノート」と呼んで使っている(詳細はプロジェクトのCLAUDE.md参照)。例えばMarkdownベースのプレゼンテーションツールはSlidev・Marp・deckという3つの原子ノートを束ねるMOC/ハブノートの実例になっている。同様にJavaScriptのリンター・フォーマッターはESLint・Prettier・Biome・Oxcを束ねている。
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出典
- Maps of Content: Effortless organization for notes - Obsidian Rocks
- Maps of Content (MoC): The Complete Guide for PKM - dsebastien
- Linking Your Thinking
- Map of Content (MOC): How to Organize Knowledge in Obsidian | NateCue