談合坂の地名由来
中央自動車道の「談合坂サービスエリア」で有名な、山梨県上野原市の地名「談合坂」の由来を軽く調べた。諸説あって一つに決まっていない。 #etymology
説1: 談合(話し合い)した場所説
文字通り「談合=相談・話し合いをした場所」という説。具体的には、
- 戦国時代、武田氏と北条氏がこのあたりで和議・婚儀の調停交渉をした
- 近隣の村の農民たちの寄り合い(談合)の場だった
のどちらか、あるいは両方が背景にあるとされる。ただし後述の通り、当て字の可能性が高く後付けの説明という見方もある。
説2: 団子坂が訛った説(有力)
江戸後期(1814年完成)の甲斐国志という甲斐国の地誌に、上大野村の枝郷として「団子坂」の記載がある。この「団子坂」が転じて「談合坂」の字が当てられるようになった、という説。「だんござか」という音がまずあって、それに漢字を当てる過程で「団子」「談合」両方の表記が生まれた、という理解に近い。
説3: 桃太郎伝説とのこじつけ
このあたりには「犬目」「鳥沢」「猿橋」という地名が実在し、犬・キジ・猿が揃う。そこに「談合坂=団子坂」を「団子をあげた場所」として組み合わせ、桃太郎伝説の舞台とする話がある。ただし後付けの地名解釈として紹介されているものが多く、史実として裏付けられているわけではなさそう。
説4: 地形由来の「段処(だんこ)」説
「談合」「団子」はどちらも当て字で、元々は「段になった場所」を意味する地形由来の地名「だんこ」であり、「こ」は場所を表す接尾辞、という説。類例として九段坂(東京・九段下)、談合峠(山口県)、談合峰(新潟・福島県境)、談合山(新潟県魚沼市)などが挙げられている。この説だと武田・北条の談合話も団子屋伝説も後付けの俗説ということになる。
まとめ
一次資料に近いのは『甲斐国志』の「団子坂」表記で、そこから「談合坂」への転訛というのが比較的有力そう。ただ「だんご」自体が地形由来という説もあり、確定的な由来は不明というのが実情っぽい。
出典
- 談合坂の由来 – 日本実業出版社(甲斐国志の団子坂記載について)
- 談合坂の地名由来と団子地名 | 目からウロコの地名由来(「段処(だんこ)」説)
- 山梨にある、"談合坂"という地名の由来はなんですか? - Yahoo!知恵袋