scrypt
Colin Percivalが2009年3月、自身が開発するオンラインバックアップサービスTarsnap向けに設計したパスワードベース鍵導出関数(KDF)。2009年5月のBSDCan'09で"Stronger Key Derivation via Sequential Memory-Hard Functions"として発表された。2016年にIETFによりRFC 7914として標準化されている。
メモリハード関数
Argon2idと同様、専用ハードウェアによる大規模ブルートフォース攻撃を高コスト化するため、大量のメモリを要求する「メモリハード関数」として設計された最初期の実装の1つ。Percival自身の試算では、同じ5秒の計算時間をかけた場合、scryptに対するハードウェアブルートフォース攻撃のコストはbcryptに対する攻撃の約4000倍、PBKDF2に対する攻撃の約20000倍になるとされる。
パスワードハッシュアルゴリズムの中での位置づけ
PBKDF2・bcryptよりも後、Argon2よりも前に登場したメモリハード関数の先駆け。2015年のPassword Hashing Competition(Password Hashing Competition)では、scryptから派生したyescryptが特別表彰(Special Recognition)を受けているが、優勝はArgon2(→Argon2id)だった。
出典
- Scrypt – Wikipedia
- Tarsnap - The scrypt key derivation function and encryption utility
- RFC 7914 - The scrypt Password-Based Key Derivation Function